魅惑のヴァンパイア
少女の瞳をじっと見つめた。


人間の女を操るなんて、赤子の首を捻るのと同じくらい容易い。


ピーターは眼力で、シャオンの身体を動けなくした。


シャオンは、どんどん虚ろな瞳になり、今にも倒れてしまいそうだった。


ここまで来ればもう大丈夫。


目線を外して、シャオンの側に近寄った。


白く華奢な首元。


今すぐ、この首に食らい付いて、温かな血を飲み干してしまいたい。


――それが叶わないなら……


少女の胸元に、そっと手を伸ばした。


「ヴ…ラド……」


消え入りそうな切ない声。


なぜか胸がぎゅっと締め付けられた。
< 136 / 431 >

この作品をシェア

pagetop