魅惑のヴァンパイア
そして、奥の天蓋付きベッドには、膝を付き、泣き叫びながら亡骸を抱きしめる哀れな女の姿があった。
大きなガラス窓からは陽光が差し込み、亡骸の胸に、縦に刺さった黒木の杭が悲しく光っていた。
女は涙を拭きもせずに、恨めしそうに振り返った。
栗色のウェーブがかった髪に翡翠色の瞳。
吊りあがった眉からは、多少顔に皺が刻み込まれたとはいえ、美しさと生来の気の強さが表れていた。
「お前は……」
恐ろしいものでもみるかのように、テイル大臣の少し後ろに立っているヴラドを見つめた。
大きなガラス窓からは陽光が差し込み、亡骸の胸に、縦に刺さった黒木の杭が悲しく光っていた。
女は涙を拭きもせずに、恨めしそうに振り返った。
栗色のウェーブがかった髪に翡翠色の瞳。
吊りあがった眉からは、多少顔に皺が刻み込まれたとはいえ、美しさと生来の気の強さが表れていた。
「お前は……」
恐ろしいものでもみるかのように、テイル大臣の少し後ろに立っているヴラドを見つめた。