魅惑のヴァンパイア
「まさか、まだヴラドは自分のことを愛していないと思っているんじゃないだろうな?」


 瞳を伏せて頷く姿に、いじらしく可愛いと思う気持ちを通り越して、思わず呆れてしまった。


「死の呪いは知っているね?」


 シャオンはコクリと頷いた。


「お互いが心から愛し合わなければ、人間とヴァンパイアとの間に子供はできないんだ。これは君がまもなく死ぬことと同じくらい間違いないことだ」


 シャオンは顔を上げて、不安そうな目で見つめた。


「で、でも……」


「でもじゃない。ヴラドは君を愛している。それも心から。君のお腹にいる子供がその証だ」


 断言したのにも関わらず、シャオンはまだ信じきっていない様子だった。


「信じないならそれでいいさ。愛されていたのに、愛されていないと恨んで死ぬがいいよ」
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