魅惑のヴァンパイア

 貴賓室の真ん中には、丸みを帯びた脚のテーブルと、立派な布張りの椅子の下に、紅いふかふかの絨毯が敷かれていた。


彫刻のあるテーブルにはチェス盤と、燭台が置かれており、温かな暖炉とランプの灯りが、部屋を満たしていた。


 ピーターは、廊下に誰もいないか確認して、しっかりと鍵を閉めてから、椅子にドカリと座った。


ヴラドは厚いカーテンの隙間から、外に誰もいないのを確認して、「ふう」と大きなため息を吐いた。


「随分慎重だな」


 ピーターは仮面を外し、テーブルに置いた。そ


れを見たヴラドも、仮面をマントの中に仕舞った。
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