魅惑のヴァンパイア

謀られた王座

「おめでとうございます、ヴラド王」 


媚びるように挨拶に来る面々に、ヴラドは軽蔑の色を向けた。


「王はやめてくれ」


「ですが、もう立派な王でございます」


 頭の上に乗せられた冠が重く窮屈に感じた。


先代の王が死に、喪中もそこそこに、新王が誕生したので、お祝いもとてもシンプルなものとなった。


歴代の王位継承儀式は、何日も続く宴やパレードでとても華やかなものなのだが、


今回は王の突然の死と、ヴラドの意思を汲み、お祝いは宮中内でとてもひっそりと行われた。
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