魅惑のヴァンパイア

カンカンカンカーン


会場内に金属音が鳴り響き、観客達は歓声を上げた。


異様な興奮と熱気の中、ヴラドと呼ばれる男の人は、表情一つ変えることなく、舞台を見つめていた。


……青碧のような蒼い瞳。


黒いベネチアンマスクから零れる、宝石のように綺麗な双眸は、深海のように冷たく、深みがあった。


「…ヴ…ラド…?」


自分で名前を口にしただけで、カァっと顔が熱くなった。


胸の鼓動が、治まらない。


見れば見る程、見つめられれば、見つめられる程、身体が熱くなっていく。
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