魅惑のヴァンパイア
或る晩、王宮内で大規模な宴が催された。


詳しくは教えてもらえなかったが、王の誕生日だとか。


王が何歳なのか、どんな人物なのか想像すらできなかったわらわ達は、官能的な踊り子の衣装を着せられ、わけが分からぬまま宴に出された。


 確か、わらわ含めて10名程度の人間が出席したと思う。


 ついにもう駄目かと皆が諦め、涙を流しながら踊った。


 ヴァンパイア達は、人間の苦悶の表情が大好きなのだ。


 泣けば泣く程彼らは喜び、ある女の子は、踊りが下手という理由で首を刎ねられた。


 地獄絵のようじゃった。


 わらわ達にはヴァンパイアや魔物は悪魔にしか見えなかった。
< 285 / 431 >

この作品をシェア

pagetop