都会の魔女
イシュは黙って話を聞いていたが
ぬるくなったお茶を一気に飲み干すと湯呑をテーブルに置き、そして口を開いた。

「で、あなたは何者?」

アビーはニヤッと笑った。

「申し遅れました。

僕のフルネームは
“アビー・ラバー”
君と同じ魔族さ。」

「やっぱりね・・・」

「さすがイシュ様。
僕の事をお見通しでしたか。」

「そんな事より、あなたは何で魔女を探してるの?」

「あ、話すと長くなるんですけどいいですか?」

「いいから話しなさい。」
< 237 / 345 >

この作品をシェア

pagetop