都会の魔女
幸子が
「お母さん、ずっと付き添ってるから りさ子は今からでも学校行きなさい。」
と、言うと 
りさ子は首を横に振り

「ヤダ。
私もおばあちゃんといる。」
と答えた。

母はいつになく優し表情で
「そっか。
じゃあ二人でおばあちゃん、看てようか。」
と言った。

りさ子はうなずき、ベッドのそばに椅子を二つ並べ
幸子と一緒に、眠る祖母の様子を見守った。
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