都会の魔女
幸子は串に刺さった団子を1つ食べながら言った。
「ママ、ちょっと口うるさすぎたわね。
ごめんね。」

りさ子が黙っていると

「ママね、子供の頃あんまり母さんに心配してもらえなかったの。

子供のころ弟の体が弱くてね。

母さんはずっと弟に付きっきりで
ママはいつも一人で遊んでた・・・

テストでいい点を取っても、先生に褒められても、母さんは何も言ってくれなかった。

母さんに叱ってもらいたくて、高校生になって不良の友達と付き合い 悪い事もたくさんした。

でもやっぱり母さんは何も言わなかった。

ママ、すごく寂しかったわ。

だから自分の子供には同じ思いをさせたくなかったの。

いっぱい話して、いっぱい心配して、いっぱい怒って、いっぱい愛そうって、そう思ったの。」
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