オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「いつも貴文が帰る時、ほんと言うと寂しかったの。

……今日はずっと一緒にいたから、大丈夫だと思ってたけど、……やっぱり寂しい」


「……香奈」


ごめんな。寂しい想いをさせて。


そっと、香奈を抱きしめた。


「……いつもみたいに微笑ってよ」

「だって……」

「そんな顔されたままじゃ、オレ、帰れないよ」

「じゃあ、寂しくないように、おまじないかけて」

「おまじない、って?」


答える代わりに、香奈はオレを見上げてそっと瞳を閉じた。


おまじないは……とても優しい、キス。

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