オレの宝物。それは君の笑顔【完】
部活が終わり、いつものように一番家の近い正人と2人で帰っていた。
「……なんか、悩んでる?」
突然、正人に言われて、迷った。
正人は、4人兄弟の末っ子。
2歳、4歳、6歳上の姉さんがいる。
お母さんを加えた女4人に囲まれて騒々しい年月を過ごした結果、逆に無口になってしまった。
さらに、3人の姉さんたちからある意味かわいがられ過ぎたトラウマで、すっかり女ギライになっていた。
正人のことをクールでカッコいいと言う女子も何人かいたが、正人は相手にせず、決して関わろうとしなかった。
そんな正人に、恋の相談なんかしてもいいのだろうか。
ちょっと悩んだが、結局、オレは北原を好きになってしまったことを打ち明けた。
「でも、カレシもいるし、告白する気はないんだけどさ」
正人は口も堅くて信頼できるし、ずっと心に秘めてきた北原への想いを誰かに知ってもらいたくなったのだ。
「……そうか」
黙って聞いてくれた後、正人は言った。
たった、それだけ。
だが、その短い言葉はオレを十分勇気づけてくれた。
「……なんか、悩んでる?」
突然、正人に言われて、迷った。
正人は、4人兄弟の末っ子。
2歳、4歳、6歳上の姉さんがいる。
お母さんを加えた女4人に囲まれて騒々しい年月を過ごした結果、逆に無口になってしまった。
さらに、3人の姉さんたちからある意味かわいがられ過ぎたトラウマで、すっかり女ギライになっていた。
正人のことをクールでカッコいいと言う女子も何人かいたが、正人は相手にせず、決して関わろうとしなかった。
そんな正人に、恋の相談なんかしてもいいのだろうか。
ちょっと悩んだが、結局、オレは北原を好きになってしまったことを打ち明けた。
「でも、カレシもいるし、告白する気はないんだけどさ」
正人は口も堅くて信頼できるし、ずっと心に秘めてきた北原への想いを誰かに知ってもらいたくなったのだ。
「……そうか」
黙って聞いてくれた後、正人は言った。
たった、それだけ。
だが、その短い言葉はオレを十分勇気づけてくれた。