《短編》幼馴染のその後に
『うちら実は、タケルと美咲がキスしたのも知ってたんだよ?』


「―――ッ!」



はぃぃぃぃい?!


今、何て言った?



『…そのことで、タケルに相談されて。』


『そうそう。
で、結衣とタケルが付き合うことになれば、美咲は自分の気持ちに気付くだろうと思って。』



ん?



『つまり、結衣とタケルが付き合ってるってゆーのは、嘘だったの!』



そうなんだぁ。


じゃあ、良かった♪



「って、オイ!」



落ち着け、あたし!!


これはきっと、悪い夢だ。


うん、そうに違いない。


だけど、そうじゃなかったらしい。



『良かったね、両思い♪』


「待てーい!!」


話を終わらせようとする二人に、あたしは声を上げる。



「…じゃあ、どこからが嘘…?」


戸惑いがちに聞くあたしに、二人はハモるように大きなため息をついた。



『タケルと美咲がキスした次の日には、作戦は実行されたの。』


「―――ッ!」



ま、待て!


ちょっと待て!!


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