イジワルな俺様の秘密ライフ
「オイ、あや?」
このまま痛みが大きくなるのなら、
続くのなら、
いっそ伝えて砕けてしまえばいいのかもしれない。
でもまだその勇気は出ないから。
「オイ、あや? 聞いてるのかって──あ、おま、耳ふさいでやがったな!?」
「あたし、決めた!」
「俺様の言葉をなんだと思っ……は? 決め? は??」
「あたし、海翔さまの親衛隊に入る!!」
「…………なんで?」
恋愛対象じゃないのなら、恋愛対象に見てもらえるように頑張るだけ。
そのためなら親衛隊だろうがストーカーだろうが、
なんにだってなってやる!!
そしてふさわしい女とやらに、なってやろうじゃないの!!
「見てろよ、海翔父母!!」
「え? 親? まぁ紹介しろってんならするけど、
つまりオマエは俺のことを──」
「そうと決まればこんなことしてる暇はない!
さっそくケバ子に入隊申し込みを──って連絡先知らないじゃんあたし!」