イジワルな俺様の秘密ライフ


「オイ、あや?」



このまま痛みが大きくなるのなら、

続くのなら、

いっそ伝えて砕けてしまえばいいのかもしれない。



でもまだその勇気は出ないから。



「オイ、あや? 聞いてるのかって──あ、おま、耳ふさいでやがったな!?」


「あたし、決めた!」


「俺様の言葉をなんだと思っ……は? 決め? は??」




「あたし、海翔さまの親衛隊に入る!!」



「…………なんで?」



恋愛対象じゃないのなら、恋愛対象に見てもらえるように頑張るだけ。



そのためなら親衛隊だろうがストーカーだろうが、

なんにだってなってやる!!



そしてふさわしい女とやらに、なってやろうじゃないの!!



「見てろよ、海翔父母!!」



「え? 親? まぁ紹介しろってんならするけど、

つまりオマエは俺のことを──」

「そうと決まればこんなことしてる暇はない!

さっそくケバ子に入隊申し込みを──って連絡先知らないじゃんあたし!」



< 139 / 290 >

この作品をシェア

pagetop