イジワルな俺様の秘密ライフ
私はヒソヒソと海翔に尋ねた。
「ちょっと!
王子様の仮面はどうしたのよ…!」
楽しさ満開だった海翔の顔が一転し、面倒くさそうに返される。
「別に。こっちの方が楽だから」
嘘。
優等生然とした仮面を剥がす方が色々と面倒なはず。
生徒指導室で先生に言われた時さえ、拒否してたのに。
もしかしなくても、私の今の立場が起因してるとしか思えない。
「私のせい……だよね」
正確には海翔の人気っぷりが発端な気もするけど。
複雑な気持ちで海翔から視線を下に向けた私に、溜め息が聞こえた。
「その顔じゃ、違うっつっても聞かなそうだな……」
顔を上げない私に、再び溜め息を落とす海翔。
「じゃあ、責任をとってもらおうか」
……は??
責任……?
とてつもない提案をされそうで身震いした私は、そっと視線を上げて海翔を見た。
何か吹っ切れた様子の久々に爽やかな海翔の笑顔に、背筋がゾワリと粟立つ。
普段は勘なんてあってないようなものなのに、
こういうときに限って、私の勘はあたるのだ。
──思いっきり、嫌な予感。