イジワルな俺様の秘密ライフ
「何ニヤニヤ笑ってるんだ」
ちょっと怒ったように言う海翔に、私は笑って「なんでもない」と返す。
そのうち仏頂面もほどけて柔らかくなって、
いつの間にか微笑みを浮かべながら、手でグリグリと頭を撫でられたりして。
さらにニヤニヤしちゃう。
親衛隊の息のかかった無粋な邪魔も入ることなく、
ゆったりとした時間が流れるハズ……だった。
「離れて下さい、海翔様」
不意に私の背後からそんな声が響き、
驚いて後ろを振り返る。
どちらさま……?
立っていたのは、面をつけた女の子。
面というと聞こえはいいけど、
昔流行った魔女っ子のお面。
夜店とかで売ってるようなアレだ。
きょとんとしながら、まじまじと見つめてしまった私と、
魔女っ子の間に滑り込ませるように海翔がたった。
海翔が呟いた声も、かすかに聞き取れる程度で、
耳と目に神経を集中させねばならなかった。