零~ZERO~
もう1つセックスをしない、ある理由があった。


"2ちゃんねる"で、私の事を悪く書いている連中が居ると、貴矢に聞いたからだ。


貴矢は、最初は言うのをためらっていた。
けど、隠し事をされている様に感じたし、そんなのは、詞音の事で散々嫌な思いをしたし…。

言いかけてやめる貴矢から、何とか聞き出した。

『…梢は、セックスをやらせてくれる肉便器だって…。』

私は、ショックを受けるより、怒りの感情のが強かった。
私も悪いが、良いカオした沢山来た客達の中で、こんな事を広めて、面白がっている。
やっぱり、こんな世界、嘘のかたまりだ。


私は、その書き込みを払拭したくて、そいつらを裏切りたくて、素股を覚えた。

金だけ、ぶん取ってやる。


だいたい、そんな小さな2ちゃんねるの世界で、人を中傷するしか出来ない奴等って、可哀相だし、気が小さいと思った。


貴矢にも言った。
『そんな奴等の話しに、左右されるのやめなよ。』




やはりと言うか、懲りずに、中出しおじさん、いや、オヤジがまた来た。
全然悪びれていない。
だから来たのだろう。


私は、笑いも怒りもせず、
『この前した事、覚えてる?』
『うん。』
あっけらかんと言う糞ジジィ。


相変わらず、すぐ挿入しようとする。
『ダメだから。』
ハッキリ言ってやった。
すると、糞ジジィは、
『ペナルティかぁ。』


傷つくのは、女だ。



それから、ジジィはもちろん、絶対にセックスは、させなかった。

監視カメラが付いている訳じゃないし、たいていの奴等がセックスしたがるが、そんな連中には、私は、
["2ちゃんの事は嘘みたいだったね。残念でしたー。"]
と言わんばかりに、
"お前ら何やってんの?
お前らなんか手コキで充分なんだよ。"
心の中で、そう思って仕事をこなしていった。


それでも、アンケートの点数は、90~100点。変わらなかった。

貴矢と出逢ってなかったら、気付かないままだった。ダメな私だった…。
貴矢の愛を感じた。
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