俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~
カルボナーラクリームとパスタを混ぜて、四つのお皿に盛り付けていく。
余ったカルボナーラを味見してみると、自分的にはまあまあな出来だと思う。
「もうすぐ仕事が終わる時間かぁ。食器の準備もしよっと」
時計を見ると、針は六時半を指している。
急患が入らない限り、うちの診療所は五時半で閉まり、その後はカルテをまとめたり、翌日の準備をしたりしている。
そして、その全てが終わる時間が、大体六時半なのだ。
食器棚から、人数分のフォークを出し、食卓にセッティングしていると、玄関のドアが開く音がした。
…ナイスタイミングあたし!
手早くセッティングを終えると、あたしはリビングの扉を開ける為に、ドアノブの手を伸ばした―――つもりだった。
「あ、桜井先生の娘?」
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