『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)

第4節『魔法化学と相対性理論』

―魔法化学室―



俺とカトリーヌが魔法化学室に着き、しばらくして次の授業の開始を告げるチャイムが鳴り響いた。



“キーンコーンカーンコーン”


“キーンコーンカーンコーン”



すると、そのチャイムと同時にマルグリットともう一人の男が魔法化学室に入って来た。



(あ)


(特別な講師って“ミカエル”の事だったのか)



俺はそう思った。


俺は以前から、そのマルグリットの連れてきた人物の事を知っていたからだ。



すると、マルグリットが皆にその特別な講師を紹介し始めた。



『え〜っと…今先生の横におられる方が、今日の魔法化学の授業を皆に教えて下さる“ミカエル教授”です。』


『皆もテレビとかで見た事がある人も多いと思いますが、改めてご紹介します』


『“魔法化学”の“時間学”の第一人者であるミカエル教授です』


『ミカエル教授は、時間学での古くから伝えられた“タイムマシン”の研究をしていました。』


『そして、ミカエル教授が20歳の時に、タイムマシンの動力元となる“元素151”を作り出す事に成功し、タイムマシンを完成そして、世界で初めて時間旅行をした方でも有ります』


すると、マルグリットの横のミカエルがみんなに話し始めた。



『皆さんどうもはじめまして、僕が今マルグリット先生に紹介されたミカエルです』


『僕は硬っ苦しいのは嫌いなので、僕の事は“ミカエル”の“ミカちゃん”って呼んでください』



すると、その軽々しい言葉を聞いたクラスメイト達の笑い声が魔法化学室に響いた。



『キャハッハ〜』


(な〜にが“ミカちゃん”だよ。…)


(相変わらず軽い奴だなぁ…)



クラスの奴らが笑ってる中、俺一人はとても冷めた表情をしていた。
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