『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)
するとミカエルが自分の上着のポケットから小さな黒い玉を取り出した。



『これは“S・B・H・B”って言ってねぇ“Small”“Black”“Hall”“Ball”つまり、“小さなブラックホール”だと思ってくれれば言い』


『そして、これはある一定のエネルギーを動力元として吸引を始め、そしてその吸引力はそのエネルギーと比例した吸引力しか持たない』


『つまり、これを動力元としたワームホールを“光の速度”で飛ばし、その飛ばしたワームホールを操作して行きたい場所に送れば、そのワームホールを通るだけで“時間移動”が可能となるんだ』


『それから、忘れてはならないなが、今のところ、このワームホールを通って行けるのは“未来”だけだ』


『何故なら、このワームホールとは、言わば、時間を飛び越えるトンネルの様な物。』


『必ず入口と出口しか存在しない。』


『つまり、今からワームホールの片方を飛ばしたとしても、光の速度でワームホールを送れるのは未来だけで、未来からここには遅れないんだ』


『だから“繋げっぱなし”にしとかないと、元のこの時代には帰って来る事すら出来ない』


『まぁ“時間”って言うのは“勝手に進み”はするが“勝手に戻す”事は出来ないって事だねきっと。』


するとミカエルは軽く両手を叩き、みんなにこう言った。



“パン”


『じゃあ説明はここまで次は試しにここでワームホールを未来に飛ばして見よう』


『“百聞は一見に如かず”ってね』



そう言うと、今度はミカエルがさっきのより大きな黒い玉を二個箱の中から取り出し、リモコンの様な物でその内の一つを操作し始めた。
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