『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)
そして、5人の内の一人が俺の顔を見てこう言って来た。



『なんだよ〜また“ガキ”かよ〜。』


『しかも、何だ?“その変な格好”は?』


『あんまり金も持ってなさそうだし〜。』


『よしお前は帰って良いぞ』


『………』


『俺達は今取り込み中だからさっさと帰んな。』


『じゃねぇとお前も一緒に狩っちまうぞ?あ"』



男が俺にそう言うと、今度は、ジャンヌが俺の名前を呼んだ。



『ジャンヌさん』


『ようまた会ったな。ちょっと待ってろ今、助けてやるからなジャンヌ。』


『駄目この人達に手を出しちゃ…』


『え』


『良いから速く逃げて』

『この人達は、国の役人ですら怖がって関わらない様な有名な盗賊なの』


『貴方だって、下手な事をしたら何されるか解らないわ』


『だから速く逃げて』



すると、そんなジャンヌの言葉を聞いた盗賊の一人が笑いながら俺に言った。



『ヒャッハッハハ。』


『そう言う事だ解ったら、そのまま回れ右して帰んな』


『俺達に手を出すと痛い目にあうぞ〜』


『………』


“ドカッ”


『うぁっ…がはっ』


“バタン”


俺は、俺の一番近くに居た盗賊の一人をぶった叩き、その盗賊は一撃で倒れた。

そして、その倒れた盗賊の仲間に、俺は自慢げにこう言った。



『おいおい。お前等、これでも盗賊かぁ?お前等の一人、一撃で伸びてるんだけど?』



すると、残った四人の内、三人が一斉に剣を鞘から抜き始め、三人まとめて俺を襲って来た。



『いい気になってんじゃねぇよ』


『大人のナメんのも対外にしろよ』


『そんな“木の枝”すぐにへし折ってやるよ。』
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