『Badend Story〜2人のジャンヌ・ダルク〜』(歴史ダークファンタジー)
俺が、そんな事を考えて居ると、つい笑いが抑え切れず、指笛の盗賊に言った。


『オッサン。それって、自分で言ってて恥ずかしくないの?』


『それって要は、個人的には弱くても、数で勝るって事でしょ?』


『つまり“質より量”…プッハッハァ』



すると、俺に笑われて怒りのボルテージがMAXに達したのか、凄い勢いで周りの盗賊達が俺目掛けて走って来た。



『ヤッベー。ちょっと怒らせ過ぎたかなぁ。』


『流石にこの数じゃ勝てそうにねぇしなぁ。』


(どうすっかなぁ〜。魔法化学を使えば簡単に倒せそうだけど…)



俺は、魔法化学で、地面の物質を変えて、沼の様にして盗賊達全員を生き埋め的な作戦を考えたけど、流石に人殺しはなぁっと思ったり色々考えていた。


しかし、俺が思い付いた作戦はどの方法も、“魔法化学”を使わないと出来ない。


でも、この時代の人の前で、魔法化学は使えない…



(どうすっかなぁ?マジ、今日は厄日だ。)


『ピンチ×ピンチ=“最悪”ってか笑えねぇ〜。』

『よし覚悟は出来たかな?クソガキ』


しかし、そんな俺の目の前で、その最悪な状況を一気に覆す様な出来事が起き始めた。



迫り来る盗賊の群れの中から、数々の盗賊達の悲鳴が聞こえ始めた。



『うぁ〜』


『うぉ〜』



盗賊達が多く俺の周りを覆って居て、何が起きているのか、俺には全く把握出来ずに居た。



(何なんだ一体)


(何が起きてるんだ)
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