記憶 ―夢幻の森―
食卓には、ユリネさんとハルカの入れてくれたお茶が湯気を放つ。
全員が席に腰掛け、穏やかな緊張の時が流れていた。
「…あ…俺は…」
「君は異世界から来た、…違うかい?」
セイジさんは俺の言葉を遮って、確信をついた。
俺の、どう説明すれば良いか目まぐるしく回転させていた脳が、一瞬止まった。
…なぜ、
理解出来る?
セイジさんは語り出した。
「…私とユリネが人間の街に暮らす頃、まだハルカがお腹にいる頃…、そう予言する男の子が現れた。」
「…予言?」
俺はそれだけ聞き返し、セイジさんの言葉を待った。
落ち着きのないハルカとコンも、今だけは首をひねりながら静聴を続ける。
「男の子はこう言ったんだ。」
『今から少し遠い未来、異世界から金髪の少年が現れる。…彼が、娘さんを救うんだ…。だから、その時を待っていてくれ。』
セイジさんの言葉に、ユリネさんも笑顔で頷いた。
「それが、キースちゃんの事じゃないか?って訳なの!どう?素敵な予言でしょ?」
「…確かに、俺は異世界から来た…が…」
俺が、ハルカを救う?
俺が…?