僕と君との境界線【BL】
「私が言おうか?」
「いや…、オレが言うよ。ややこしくさせたのは…オレだし。ユキを巻き込んでしまって…すまないと思ってる」
――…翠。
――――…ユキ。
慣れ親しんだかのような、2人の呼び合いには、うんざりする。
第一、ややこしいとか、巻き込んだとか…、謝罪をする相手が違うんじゃないのか?
「史高…」
桃井が意を決したように、僕の前に歩み出た。
「おめでとさん、桃井」
「…違うんだ、史高…これにはワケがあって…」
「訳だって?訳なんて…今更、説明しなくても、わかってる!」
屋上に響く、僕のひとりよがりな叫び声。
でも、あいにく、誰にも聞こえない。
この際だと思い、僕はさらに声を荒げた。