狼さんの好きな人
「あぁ。わかってる。」


「なら、いい。ひより、おいで。」


「何?」


お兄ちゃんに近づくとギュッと抱き締められた。


「枢に酷いことをされたら、すぐにお兄ちゃんに言うんだぞ?わかった?」


「ん。わかった。」


「それと、今日も一緒に寝よ?」


「えぇ〜ッ!?今日も?」


「そ。ダメ?」


何でそんな可愛く言ってんの…


「別にダメじゃないけど…」


「なら、決まりだな。ひより、気を付けて帰るんだぞ。枢、ひよりをしっかり守れよ。」


「あぁ。」


お兄ちゃんは、鼻歌を歌いながら上機嫌で体育館から出ていった。


どんだけ私と一緒に寝たいんだよ…


「お前…」


「何ですか?」


「郁斗と一緒に寝てるのか?」


「まぁ…たまにですけど…。」


「ふーん…。」


モジャ男は、私に近づき私と同じ目線まで屈むと…


チュッと軽くキスをした。


「んッ…枢?」


「郁斗に妬いた。早く俺んちに泊りにこい。俺もひよりと一緒に寝たい。」


モジャ男が、あまりにも切なそうな声で言うもんだから…


「わかりました…」


と、つい答えてしまった。


.
< 83 / 411 >

この作品をシェア

pagetop