風のおとしもの。









「お疲れ様ぁ!」

「はぁ……」


ゆっくりオレンジがかった光が窓から差し込んでくる。
美紀さんは相変わらず好き勝手話したり、わからないと設問を丸々投げ出して聞いてきたり、そのせいで目標としていたところまでいかなかった。


「また一緒にしよーねっ☆」

「…集中してやってくれるのなら」

「だってぇ、雛ちゃんとはまだあんま話したことないから、口が止まんないんだもーん」


てへっといつもの笑顔を見せる。

う。
嬉しくなんてありません。
ここで甘やかしてはまた今日の二の舞です!


「てかさー、佳代たちやっぱ雛ちゃんのこと気にしてるみたいなんだよー」

「……そう、ですか」

「雛ちゃん前に夏休み明けたら話するってゆってたじゃん?でもそれだと結構あるから…」


前に美紀さんとメールした時、佳代さんたちについてそう返事をしていた。


「佳代も里香もまだたまに暗い顔するの。やっぱ可哀相ってゆーか…」

「でも私、なんて切り出せばいいか………」

「……てかやっぱムカつくぅーー!!」

「きゅ、急に大声出さないで下さいっ」


思わず耳を塞ぐ。
なんて突拍子もない。
美紀さんといると心臓が持ちません…。


「なんで雛ちゃんばっか!美紀はこんなに佳代たちのこと考えてんのに!」

「…そう、ですね」

「そーなのよ!」

「そういえば、前から気になっていたんですが…」

「何!?」


興奮冷めやらない状態の美紀さんに横槍を入れると、きっと睨みつけてくる。



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