風のおとしもの。



「まぁ村井もいったことだし、はいっ」

「おっと」
「ふぇっ」


笑い収まると、美紀さんは佳代さんの背を押した。
私も里香さんに押されて、佳代さんと向かい合う形になる。


「ゆーことあるんでしょ?」

「……えーっと…」


美紀さんに促されるも、佳代さんは言葉を探しあぐねているようだった。


「……すみませんでした」


佳代さんを待たず、頭を下げた。
でも伝えなくちゃいけないこと、たくさんある気がして…。


「私、佳代さんに……里香さんにも、ひどいことしました。いくら謝っても足りません」

「そんな……違うんだ、元はといえば私が悪かったんだ」

「そうだったとしても、私は今も佳代さんが嫌うようなことばかりして…」


村井君の顔が過ぎる。
どうしても譲りたくなかった、大切な人。


「そんなことない!確かに目も合わせてもらえなかった時は堪えたけどさ、全部私が悪かったんだ」

「でも私は、今日だって村井君と………」


言葉が喉でつかえた。
佳代さんの好きな人と、一緒にお祭りに来てる。
私はそれを知っていて、でもやめなかった。





< 374 / 382 >

この作品をシェア

pagetop