風のおとしもの。
「ったく、何なんだあいつら……」
「お疲れ様でした」
神社の境内までくると、村井君は座り込んで愚痴垂れる。
「冷めてしまいましたけど、これ…」
「あぁ悪ぃ、いくらだった?」
「構いません、私はこちらを買って頂いたので」
わたあめの袋を掲げる。
一度開けてしまうとこのぷっくらした状態には戻らないので、開けるのがもったいない。
「…じゃあ一緒に食うか」
「ありがとうございます」
一応二人分あるし、そういえばちょっとお腹がすいた。
「あー……お前座れねぇよな」
「はい、でも立ったままで大丈夫です」
「よくねぇだろ。ちょっと待ってろ」
村井君は肩から提げた鞄を探りだした。
「確か……っと、あった」
「あの…」
「ん、これで良いだろ」
村井君は屋台で取った景品のタオルを敷いてくれた。
でも人の顔がプリントされていて座りづらい。
流行りのアイドルでしょうか。
「……まぁ気にすんな」
「しっ、しかし…」
「ほら」
「わっ」
手を引かれ、半ば強引に座らされてしまう。