小学生がいる
 外に出ると雨はぽつりぽつりと小降りになってきてはいるが、空を見上げると灰色の曇り空でいつでも本降りとなりそうな気配であった。

 傘をさして洗濯カゴを持ち、その上に小さなカバンを持つとさすがに歩きづらかったが、そんなことも今日に始まったことではない。

ここ何年も同じように休日に雨にみまわれてしまったことは何回でもある。

久し振りのコインランドリーであっても例外ではなく、静香は何回か利用していたからあるていどの苦境であっても取るに足らないことであった。

 ところが、コインランドリーに向かう道で静香ははっとわが目を疑った。

それは、ひとりの小学生が黄色い傘をさしてこちらに向かって歩いてきているのであった。

やはり昨日と同じく、白いポロシャツに黒い半ズボン、黒いランドセルの小さな小学生であった。

だが、黄色い傘が邪魔をして顔が見えない。

昨日踏切りですれ違った小学生と背たけは似ているものの同一人物かは確認することができない。

その小学生がこちらに向かって歩いてきているのであった。

静香は目を丸くしてその小学生を見つめた。


 恐怖……
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