小野先生とアタシ

そしてアタシは顔をあげて答えた。

「…すいません。
あの、その…帰らないとか
そんなんじゃなくて…」



そう言うアタシに先生は車のエンジンを止めて傘を差して降りてきた。

「おまけにずぶ濡れで…。
風邪でもひいたらどうするんだ?」

そして先生は右手でアタシの方へ傘を差しかけながら
左手でアタシの濡れた髪に手を当てようとした。



え…?
先生の仕草にドキッとする。



そんなアタシの表情に先生は

「あ…、すまない…」

そう言って手を止めた。


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