蒼い月の雫
狼達の下では狗音が不気味なフォール達相手に戦っていた.


『お兄ちゃん!』


姫が叫ぶと,狗音は姫の後ろ足に掴まった.


「姫!」


『雷火!』


姫は口から雷を帯びた炎を吹いた.

「姫っ・・・大丈夫なの!?建物とかに当たったら・・・」

 
『心配しないで.これは,エモーションにしか見えないし効かない.これが見える狼チャンはやっぱり特別みたいね』


フォールは倒されていく.が,数は一向に減らない.


『お兄ちゃん!やっぱり一人じゃ・・・』

「分かった」


そう呟くと狗音は掴まっていた手を放し空中へと飛び出した.


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