ほっとちょこれーと *【完】

「じゃっ。これもらってきますね」

「くそうぜぇ」





賭けは1点差で俺の勝ち。

あざーっす

ホテルの割引券をもらう。

……あれ

心結先輩は?





「あ、結城君」

「何?」



椎名が俺に駆け寄ってくる。




「心結先輩、寒いから1回帰るって。終わったらメールしてって言ってたよ」

「………。」




こういう時に思う。

俺はつくづく彼氏失格だなって……

ゲームに夢中になりすぎて、心結先輩のことちゃんと見てなかった。





「……失礼します」


片付けはまだ終わってなかったけと、先輩たちに頭を下げてグラウンドを後にする。


こんなことになるならやっぱり……

遊園地行っとけばよかった。


楽しんだの俺だけじゃん。


ダッシュで駅に向かう。

電話出ないし、メールの返事もない。



キレてる?




「あぁ~ もぅ……」




この時間がじれったくて仕方ない。




「ぽち君」



ふと後ろから声をかけられる。




「乗りなよ。心結んとこ行くんでしょ?」



唯菜さんが車の後部座席を指差す。



「……ありがとうございます」



俺はお言葉に甘えて、唯菜さんの車に乗り込んだ。


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