年上女ですが…それが何か???
その瞬間、私の中で危険を告げる信号音が鳴り響いた。
“コノ男ニ コレ以上近ヅクト ドンドン 溺レテシマウ”
それはまさに直感というやつで。
今だかつて感じたことのない感覚だった。
「なに…言って……」
「もう黙って。じゃないとホントに襲うよ?ここで」
「〜〜っ〜!?」
さっきとは打って変わって形勢逆転状態。
あの艶やかな視線に、私は成す術もなく固まった。
「それとも明さんも、本当は俺を求めてる、とか……」
………誰がそんなっ…!?
「………なーんちゃって。
俺、気が長い方だから、ちゃんと待つよ」
その言葉で、緊迫した空気が一瞬で消えた。
というより−−−消された。
「お、大人をむやみにからかうもんじゃないわよ……」
そう言って無理矢理笑顔を浮かべた私の手は、汗でぐっしょり濡れていた。
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