年上女ですが…それが何か???






………アイツ、やっぱりただ者じゃないな……






私は運転席から、コンビニに入って行く背中を見つめた。






痩せてるでもなく、太っているでもなく、骨張ったその大きな背中からは、高校生とは思えない風格を醸し出していて。






今時らしく着崩したその制服も、だらしがないという印象より、色気があるという印象の方が強く見受けられる。






極め付けは髪色。





茶色とオレンジの間くらい?





陽の光を浴びてキラキラと輝くそれは、無造作にセットされていて、悔しいくらいその風貌によく似合っている。







自分の見せ方をよく知っている−−−そんな感じだ。






すれ違ったOLが、思わず振り返ってしまう気持ちもよくわかる。






だって前から見てもアイツは、人を惹きつける魅力を十分持ってるから。







時折見せる艶やかな表情と、目を細めて屈託なく笑う表情。






大人に見えて、実はなりきれてない少年。






危うい男−−−






私は、自分の中でコータ君という存在をそう位置付けた。





―――近づくと、きっと大ヤケドする―――







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