年上女ですが…それが何か???






「お待たせ」






助手席のドアが開く音とともにそんな声が聞こえてはっと振り向くと、






「お昼まだだよね?コレ一緒に食べよう?」







と、コータ君が両手にぶら下げたコンビニの袋を掲げてみせたから、そのあまりの膨れ具合に私は目を見張った。






「なにその大量買いはっ……!?」



「だって何がいいか聞いてなかったし。適当に選んでたらこんなんなった」






そう悪戯っぽく微笑んだコータ君は、軽バンの狭苦しい助手席に、その大荷物とともに再び身を屈めて乗り込む。






適当にって……
陳列棚一段分総買いしてきたんじゃないでしょうね……?





私が呆れた視線を送り続けると、「早く出さなきゃ仕事に遅れるよ」とさも楽しそうに言うから、仕方なくギアをバックに入れた。






「俺ん家、覚えてる?」






その問い掛けにコクンと頷き、私は無言で車を右方向に走らせ、隙をついて隣の様子を伺う。






まさかまた家まで人を連れ込むつもり……?





って、……えっ…





その顔は半分コンビニの袋に隠れてしまってはいたけれど、待ち侘びた親にやっと迎えに来てもらえて喜ぶ保育園児のようにも見えて。






もしこのまま当たり前のように部屋へ誘われても、私はきっとその誘いを断れない気がした。








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