リトルシークレット


(この人、雨止むまでどっかいかないーーーっ!)

ガーンと縁の頭に盥が…(注!イメージ映像です)




「あ…、あっははは、雨早く止むといいですね!」
そう答えたと同時にマッハでプリントに取り掛かる。
やり直しなんてかまってられるか!もう適当に数字を高速で入れていく。

「…答え、間違ってるよー」
岡崎がその光景を見ていってきた
「ええ!うん、もうこれでいいんだよ!数字嫌いだしね、…よしっ」

「終わりーー!!」
と叫んだと同時に席を立つ。ものの一分でプリント三枚を終わらせた。人間やる気になればなんでもできるものだ。

縁はこの二人っきりという雰囲気に耐えられなくすぐさま帰り支度を始めた。

下に降りる途中でプリントを出しにいく計算だ。


「…よし!じゃあ私プリント出して帰りますので、お先に失礼します。岡崎くんも早く帰れるといいですね!それじゃっ!」
すちゃっ!と手を掲げて体を扉の方へ向けて歩き始めたそのとき、

「…古木さん」


ビクッ!
縁は不意に呼びとまれたことによって体にブレーキをかけて急停止する。
後ろからはガタッと席から立つ音が聞こえた。
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