海の乙女
次に目を覚ました時には、あたしは木々が生い茂っている林の中にいた。
重い体に鞭をうち、体を起こす。
多少、傷はあるものの木がクッションのかわりとなったのか、目立った外傷はないのは不幸中の幸いだ。
それにしてもいったいここはどこなの…?
たしか竜巻に巻き込まれて…
「サラっ…!?」
確かサラも一緒に巻き込まれたはず…っ。
あたしは慌ててあたりを見渡したが、サラの姿は見当たらなく返事もない。
サラ…無事なの…!?
すぐにでも探しに行きたいが、運の悪いことにここはマングローブ林で満潮のせいか、地面には海水が溜まっており、人魚のままだった。
このままではサラを探すどころか移動もできない。
「どうしよう…」
すると突然ガサガサと草木が揺れる音がした。
もしかして…
「サラ!?サラなの!?」
しかし、悪いことは重なるようでそんな期待も虚しく現れたのは…
「ほぅ…こりゃ驚いたぜ。まさかこんなところに人魚がいるなんてな」
下品に笑う海賊だった。