海の乙女
その後、肩に担がれ近くに止めていた船へ連れていかれた。
もちろん抵抗はしたがまったくの無意味だった。
ハシゴを渡り、船につくと乱暴に床に降ろされた。
「きゃ!」
「へへへ。到着だぜ、人魚ちゃんよ」
周りの見渡すと海賊たちは下賤な笑みを浮かべ、あたしを舐めまわすように見ていた。
あたしたちはその視線から逃れようとするが、囲まれているため逃げ場がなかった。
すると海賊たちの後ろからカツカツと足音がした。
「ほぉ…人魚というだけでも珍しいのに金色か…。これはまたとんだものを見つけてきたな」
群がっている海賊たちの間から現れたのは顔や腕に傷に古傷があり、様々な危険を潜り抜けてきたことが一目で見て取れるほど屈強そうな男だった。
「船長!!」
「これは闇市で売れば高値がつきますぜ!」
「昨日の嵐で陸に何か流れ着いてないか探してたが…予想以上の収穫になりやしたねぇ」
「しばらくまとまった稼ぎがかったからな」
船長と呼ばれていた男はあたしは強引に髪を引っ張られ無理やり顔を上げさせられていた。
「ほぅ…なかなかの上玉だな。」
そう言った目はヒトではなくモノをみる目だった——
「野郎ども!!今夜は宴だ!これでまたしばらく食い物には困らねぇぞ!」
「しゃーー!!」
その大きな声にあたしは縮こまっていると
「大丈夫だ、お嬢ちゃん。心配しなくてもすぐいい買い手がみつかるから。」
そう言いながらニヤリと不気味に笑った。
「おい!このお嬢ちゃんを牢へ連れていけ!カギをし忘れるなよ!
大事な『商品』なんだからなーー」