海の乙女

そんなことを思いながら、ふと街の方を見るとライトが荷物を船内へ入れる準備をしていた。

ライト、大変そうだなぁ…。

ボーっと眺めていると、ライトが持っている箱の中からフルーツが一個落ちた。

あ…、ライト気づいてない?


ふと大きい布が目に入った。


…今なら街にあんまり人もいないし、髪を隠せば降りても大丈夫だよね…?


「――ああ。じゃあそれは食料庫であっちは地下の倉庫に持って行ってくれ。」

「わかりました。」


二人の会話が終わったのを見計らい、ライトの背中をチョンチョンとつついた。

ライトはあたしを見ると「人魚ちゃん!?」と大声をあげた。

あたしはあわててライトのの口を手でふさぎ、慌てた様子で辺りをキョロキョロと見渡した。

さいわいにも、通行人は聞こえていなかったようで、気にもとめず普通に歩いていた。

ライトは持っていた荷物をドンッと地面に置き、あたしはライトに腕を引っ張ら建物の影に連れて行かれた。

「人魚ちゃん船から降りたら危ないだろ。まだ兵もウロウロしてるのに」

「ご、ごめん…。勝手に船から降りたりして…。」
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