飛べない鳥
『おっす!』


ドアを開けると、眩しい光が飛込んでくる。


俺は響の顔が光のせいでまともに見れなかった。



『あぁ…』


俺はカバンを持ち、
いつもと同じルートで学校に行った。



昨日の唯の顔や、
昨日の美咲の無理した顔が頭から離れない。


二人が心配だった。



でも一番はやはり唯だ。


今日も話せるかな…



『遥斗!昨日何かあったのか?』


響が俺の顔を覗き、尋ねてきた。



ここで素直に言ってしまったら、また響はでかい声を出して叫ぶだろう。


だから俺は秘密にしておいた。



『言えねぇな』



『何でだよー!!親友だろ??』



『悪いな?』



俺が嫌そうな態度を見せると響は何も言わなくなった。


そして教室に着き、
俺はカバンを放り投げ、
屋上へと走って行った。
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