飛べない鳥
俺は杏に感謝しなければならない。
杏に出会わなければ、自分の気持ちなど分からなかった。
お礼を言うよ…ありがとう。
俺は杏が走って行った廊下の先を暫く見つめ、自分の教室に戻って行った。
でも俺はあることを思い出し、方向を変えた。
いるかな、唯…
もう行ってもいいよね?
俺はゆっくりとドアを開ける。
─…キィー……
相変わらずのドアの錆びた音。
そしてそのドアを開ければ──……ほらね?
『遥斗…おはよう』
『うん…』
君の姿が見える。
大好きな君の笑顔が─…
『唯、俺さ…決着つけたよ』
『うん?』
『俺、お前が─…』
俺が唯に気持ちを伝えようとした時、屋上のドアが思いきり開いた。
『遥斗!!!』
勢いよく飛び出してきたのは響だ。
『どうした!?』
響は慌てて俺に携帯を差し出してきた。
俺は訳も分からず、
携帯を受けとり、画面を見た。
『美幸から…』
《響君、もう終わりにしましょう…》
杏に出会わなければ、自分の気持ちなど分からなかった。
お礼を言うよ…ありがとう。
俺は杏が走って行った廊下の先を暫く見つめ、自分の教室に戻って行った。
でも俺はあることを思い出し、方向を変えた。
いるかな、唯…
もう行ってもいいよね?
俺はゆっくりとドアを開ける。
─…キィー……
相変わらずのドアの錆びた音。
そしてそのドアを開ければ──……ほらね?
『遥斗…おはよう』
『うん…』
君の姿が見える。
大好きな君の笑顔が─…
『唯、俺さ…決着つけたよ』
『うん?』
『俺、お前が─…』
俺が唯に気持ちを伝えようとした時、屋上のドアが思いきり開いた。
『遥斗!!!』
勢いよく飛び出してきたのは響だ。
『どうした!?』
響は慌てて俺に携帯を差し出してきた。
俺は訳も分からず、
携帯を受けとり、画面を見た。
『美幸から…』
《響君、もう終わりにしましょう…》