飛べない鳥
『菊地唯って知ってるか?』


『あ~同じクラスの?』



俺は食べ終えた食器を流しへと運ぶ。


そしてスポンジに洗剤をつけ、泡立てた。


響は寝転びながら、テレビを見ていた。



『今日仲良くなりたいって言われた…』


皿を強く磨いていく。


ギュッギュッっと音を出し磨かれていく。



『菊地唯に?』



『おう…』



すると急に響はテレビを消し、体を起こした。


俺は磨いた食器をお湯で流れていく。



『お前って本当すごいよな!!』


響は大きく伸びをし、
俺の方に向いた。



『は…何が?』



『菊地唯ってあれじゃん!』



『あれ?』



俺は食器を洗い終え、
手を拭き、響の方に向かった。
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