花の家

「何を言ってるんですか?

虫の家は三家でしょう……?」


虫の家は、朝蜘、蜂須賀、尾上の三家。

その三つを合わせて、花守の家と呼ぶのだと……昨日聞いたばかりだ。


「それは花守のやからの話じゃろう」


甲矢は、乾いて口元にこびりついた血をぬぐって笑う。


「甲矢は、蜜虫の家。

……花喰らいの家じゃ」


揚羽と同じ。

花を喰らう虫。

< 256 / 274 >

この作品をシェア

pagetop