愚者
 男子生徒は感情が溢れ出したのか、有らぬ限りの誹謗中傷を浴びせ続ける。葵は涙が溢れ出すのを止める事が出来無い。だが、男子生徒は只管に言葉での暴力を振るい、最後には唾を吐き捨てその場を後にした。
 校舎の陰。ペタリと葵はその場に座り込み涙を拭う。何も悪い事をした覚えは無い。だが現実は違う。徐々に歯車が狂い出している。何故と云う疑問だけが頭を過ぎる中、溢れ出る涙を拭い呆然と空を見上げた。

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