愚者
葵はそこから先の言葉が続かず涙を流す。云いたい事は分かる。何故人はそんなに簡単に人をイジメるのか。イジメ自体には恐らく意味は無いと思う。自分の弱さを、ストレスを弱者に向けて吐き出しているだけだ。平たく云えば根本が弱い人間が行なう愚かな行為との一言に成るが、その様な事を云うと、この少女は世の中の全てに絶望してしまうだろう。私は世の中に絶望し、暴れ続けて今のポジションに収まったに過ぎ無い。説教が出来る程に偉くも無ければ賢者でも無い。だが、人生の先輩としてなら苦言をする位なら出来る。
「自分が強く成るしかないと云ってしまえばそれ迄だが、現実的には難しい話だからね。それに君は悪くないんだ。悲しむのは分かるが、涙を見せる程に相手は付け上がるだけだよ」
「それは分かっています。でも……」
「この場所だけでも、君の心の安らぐ場所にすれば良い。人の心の痛みが分かって流す涙は弱さじゃない。強さだ」
「有難う御座います……」
「さあ、紅茶を飲んで心を落ち着けると良い。この場所には君の敵はいないんだ」
「自分が強く成るしかないと云ってしまえばそれ迄だが、現実的には難しい話だからね。それに君は悪くないんだ。悲しむのは分かるが、涙を見せる程に相手は付け上がるだけだよ」
「それは分かっています。でも……」
「この場所だけでも、君の心の安らぐ場所にすれば良い。人の心の痛みが分かって流す涙は弱さじゃない。強さだ」
「有難う御座います……」
「さあ、紅茶を飲んで心を落ち着けると良い。この場所には君の敵はいないんだ」