大きな愛
「それより…話の続き…は…?」
あたしは話を逸らして、顔の見えない賢治に聞いた。


「…俺さ…初めて会った時から…なんか美月だけが違うって感じたんだ…

最初はびっくりしたよ…死にたいって…カッターなんかもって自殺しようとしてたから…



美月見てさ…俺が守ってやりたいって…思ったんだ…」



あたしは優しい口調で言ってくれる賢治にずっと黙ったまま、聞いていた。





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