空色パレット
家に着くまで、お見合いとは関係のない話をしていた。


お互い、お見合いについては触れないようにしていたから。

家に着くと、胸が締め付けられる感じがした。


「じゃ、また明日な」


「あ……」


「ん?」


どうしよう。
言うなら今だけど…。

何て言えばいいのかな…。


「今日………」


喉に何かがつっかえている気がする。


「泊まって……ください」


断られるかな。

ドキドキしながら笹河の腕をつかむ。


お願い…。

今日だけ。


今日だけ……。


あたしのわがままを聞いて。


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