愛してるのに愛せない


「海斗……お前さ。彩と麗華、どっちが好き?」



大輝が突然聞いてくる。




「なんだよ……お前もその話かよ…」

「で、どうなんだよ?」




大輝が真剣な顔で聞いてくるから、俺も真剣な顔をして答えることにした。




「実は…俺もよくわからない…」

「はっ?」

「レイは好きだよ。だけど彩も好きなんだ」

「つまり、二人とも好きってことか?」

「そうとも言えるけど……。この好きが友達としてなのか、女の子としてなのかが…わからないんだよね…」



親の愛というものを忘れた俺は、どういうのが愛情なのかわからない…




だからハッキリしないんだろうなぁ…



「じゃあ、一つ教えてやるよ。麗華は絶対に海斗が好きだよ」

「えっ……?」






俺が茫然としていると大輝が予想を言ってきた。
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