愛してるのに愛せない
――from 彩――


―――――…



お風呂に入って夜中になり、あたしたちは眠りにつく…


海斗と大輝は光太さんの部屋で、あたしは海斗の部屋で寝ることになった。



だけどあたしは眠れずにいた…




暇なので、あたしは起き上がって海斗の部屋の物を物色し始めた。



机を見て、ふと写真立てに気付く…


写真立ての枠にプリも貼ってあることに気付いたあたしは、よく見てみる…



「このプリ…あの時の…」



そのプリは初めて海斗と大輝と遊んだときに撮ったものだった…



「こんなとこに貼ってるんだ……あたしは携帯なのに…」



あたしはクスクス笑いながらプリを見ていた。



そして写真を見る。




その写真には今より、ちょっと幼い海斗と一人の少女が写っていた。




誰だろう…この子…



写真をジッと見つめていたあたしは、急にトイレに行きたくなって海斗の部屋から出た。



その時、あたしはテーブルの近くに座っている人影を見る……






海斗だ…





何してるんだろう…?



あたしは気になって、トイレに行く前に海斗に話しかけた。
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