愛してるのに愛せない
「海斗…?」
あたしの声に驚いたのか、海斗は一瞬ビクッとして振り向いた。
「なんだ…彩か」
「驚いた?ごめんね?」
「大丈夫…。どした?」
「トイレ行こうとしたら人影見たから…気になって」
「そっか…」
海斗は両親の話を聞いてから元気がない…
きっとショックだったんだろうなぁ…
あたしは海斗と話したくなった。
「海斗…まだ寝ない?」
「うん…寝れなくて」
「あたしも……ちょっと話さない…?」
「ん?…いいよ?」
「じゃあ、トイレ行ってくるから待ってて」
「うぃ…」
海斗の返事を聞いて、あたしは急いでトイレに行く…